デパレタイズィングロボットのガイド位置回答システム

自動化倉庫で使用されるデパレタイジングロボットのためにガイド位置を3次元画像処理で回答するシステムです。

図21.デパレタイズィングロボットのガイド位置回答システムの概要
図21.デパレタイズィングロボットのガイド位置回答システムの概要

図21にデパレタイジングロボットのガイド位置回答システムの概要を示します。デパレタイジングロボットのガイド位置回答システムは、パレット上に段積みされたダンボール箱の平面中心位置をロボットに回答するシステムです(高さは箱の積まれた段数より計算する)。パレット上に段積みされるダンボール箱は、箱の大きさに応じた積み方のパターンが決められていますが、人間が積んだ場合や搬送の途中で荷崩れを起こした場合があります。ダンボール箱の中心位置が10mmずれてもロボットで吸着出来ます。20mmずれると限界です(ダンボール箱の重さにも依存しますが)。そのため人間が積んだ場合や搬送の途中で荷崩れを起こした場合には、ピックアップすべきダンボール箱の中心位置を答えるシステムが必要です。
デパレタイジングロボットのガイド位置回答システムは2つのプログラムでサポートされます。1つは、3次元的カメラ位置決めプログラムです。図21に示されるようにカメラは、パレットの上方4〜5mの位置に2台設置します。2台でステレオシステムを形成します。ステレオシステムとする理由は、積まれたダンボール箱の高さを確認するためです。もう1つは、2台のカメラで撮像された画像データを解析し、ピックアップすべきダンボール箱の中心位置を抽出する箱認識プログラムです。箱認識プログラムの認識アルゴリズムを図22に示します。

図22.ダンボール箱の中心位置を求めるアルゴリズム
図22.ダンボール箱の中心位置を求めるアルゴリズム

左手前に設置した照明を点灯して、箱の右上コーナーを画像データ上で認識できるようにします。そして中央画像データから箱の右上コーナーをサーチして、認識すべき箱の候補を求めます。各候補に対して左画像データ上の対応位置を調べ、見つけた箱コーナーの高さをチェックします。箱の段数に一致したコーナーを求める箱のコーナーとします。2つ以上のコーナーが見つけられた場合は、1つを選びます。次に画像データ上で箱のエッジを調べ、傾き角度を求めます。箱の傾き角度が求められた後、選び出された箱が縦長か横長かを判定します。箱が縦長か横長かを判定した後、ロボットでピックアップする箱の中心座標値を計算し、ロボットに返します。3次元的カメラ位置決めプログラムでは、はじめはカメラ独自に座標系で位置決めしますが、同一対象点をカメラ座標系とロボット座標系で計測することで、カメラ座標系→ロボット座標系への変換も行います。

図23.左カメラ画像データと中央カメラ画像データの例(枠は画像処理範囲)
図23.左カメラ画像データと中央カメラ画像データの例(枠は画像処理範囲)

図24.中央カメラ画像データに表示されたダンボール箱の中心位置
図24.中央カメラ画像データに表示されたダンボール箱の中心位置
(図23の画像処理範囲のみ表示、画像強調している)

図23に左カメラ画像データと中央カメラ画像データの例を示します。中央カメラ画像データの図中の枠は画像処理する範囲を示します。処理スピードを上げるため画像処理する範囲は、段積みされる段ボール箱の高さにより変わります。中央カメラ画像データに認識されたダンボール箱の中心位置を表示します(図24)。図24は画像データを見やすくするため明るさを変換しています。右上の2つの箱は2段目の箱です。平面的には、大きさがほんのわずか大きくなっているだけです。図中の影の長さを見ると2段目であることが判ります。箱認識プログラムにより2段目の右上の箱が識別され、その中心位置が計算されて回答されます。

図25.左カメラ画像データと中央カメラ画像データの例
図25.左カメラ画像データと中央カメラ画像データの例

図26.中央カメラ画像データに表示されたダンボール箱の中心位置
図26.中央カメラ画像データに表示されたダンボール箱の中心位置

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